
東洋工業株式会社 代表取締役 藤井省吾(ふじいしょうご)さん
落ち込んだ時、気分が上がらないとき、友達と喧嘩しちゃったとき、大切な人と話したいなと思う時。そんな時にとっておきのアイテムがあります◎
今回は、日本のキャンドルメーカーとしてキャンドルを届けている東洋工業の藤井さんにお話をお聞きしてきました。
和ロウソクと洋ロウソク
そもそもキャンドルと呼ばれるものはどのようなものですか?
藤井さん
ロウソクには、和ロウソクと洋ロウソクがあります。この2つは原料が違い、和ロウソクはハゼの実や植物性の油脂などが使われており、洋ロウソクは石油を精製して作られるパラフィンや植物の油脂、動物性の油脂などが原料となっています。
なるほど、原料が違うんですね!
藤井さん
そうですね。基本的には、和ロウソク以外をキャンドルと呼んでいます。東洋工業ではキャンドルの専門のメーカーとしてアロマキャンドルや業務用のキャンドルを作っています。
アロマキャンドルはもともと作られていたのですか?
藤井さん
いえ、やっていなかったんです。これはアロマキャンドルを始めるきっかけそのものなのですが、17年~18年前に海外のアロマキャンドルブームが日本に来ていたタイミングがありました。当時、東洋工業にはキャンドルメーカーなのにアロマキャンドルがなかったんです。日本には馴染みがなかった事もあったのですが、キャンドルづくりの技術はあったのでやろうとなりました。
アロマキャンドルの商品開発を始めて、出来上がるまでのスピードもノウハウがあったから早かったのですか?
藤井さん
実は開発から商品化するまでに約3年かかったんです…。すぐに作れると初めは思っていました。しかし、キャンドルづくりのノウハウはあっても、アロマキャンドルづくりのノウハウは無かったんです。
アロマキャンドルは火をつけて、溶け出すロウから香りが出るのですが、入れる香料や精油によっては、香りが負けてしまったり、そもそもアロマについての知識もなかったんです。
では、商品が出来上がるまでは試行錯誤の繰り返しだったんですね。
藤井さん
そうですね。香りもアロマキャンドル専用のものを作る事、クオリティの高いキャンドルを試行錯誤してようやく出来上がった商品です。
今では日本製でアロマキャンドル作られているメーカーさんはありますが、おそらく独自のノウハウで、同じような苦労しているのではないかと思います。
キャンドルの持つ意味
キャンドルって正直家に置いてあるイメージがあまりないです…。
藤井さん
そうですよね。確かにあまりないと思います。実際アロマキャンドルのブームが17~18年前に起こった後からは、数年経って、次第にアロマディフューザーにシフトしていってしまったので、キャンドルを使う感覚自体がなくなってきてしまったと思います。
しかし、ここ最近改めてキャンドルの持つ意味などを冠婚葬祭などで取り入れることで見直されているのかなとは、個人的に思います。キャンドルの火には天使が宿ると言われています。結婚式などで感謝の意味を込めてテーブルにキャンドル飾ることも意味合いを込めるとストーリーが出来上がると思います。
なるほど、そう考えるととても大切なアイテムに感じます!
藤井さん
冠婚葬祭では特に意味合いは意識されますよね。キャンドルの魅力はそれだけではなく、見ているとほっと安心するような感じを持てたり、癒されたりできるのも魅力の一つだと思います。
僕のようなキャンドルをほぼ使ったことない人はどのように始めればいいですか…?
藤井さん
そうですよね。使ったことがない方にとったら、どう使ったらいいか分からないですよね!例えば、レストランに行ったときにテーブルにキャンドルがあったりしますよね。そういったときに「あ、なんだかいいな」とか、本当に初めはそういったきっかけで良いと思います。
また、キャンドルって蛍光灯の部屋の中では使わないですよね。どちらかというと少し暗い中で使います。そういった少し暗いシュチュエーションで使うことが多いのもあって、人と人の距離を縮めることができるとも言われているんですよ。
何をどのように使っていいか分からないと思う方も、素敵だなと思った使い方を真似をしてみるだけでもいいと思います。私たちはより簡単に手軽に、親しみやすいキャンドルづくりをしていきたいと思います。
取材を終えて
正直アロマキャンドルを使ったことがなかったですが、今回お話をお聞きして、忙しい20代こそほっと一息つけるような時間をとるべきで、その時間をとるきっかけがアロマキャンドルで作れるのかなと思いました。取材のご協力ありがとうございました。