伝統工芸に魅せられて…。普段使いしたくなるつまみ細工が魅力的◎

2019 / 02 / 22
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つまみかんざし彩野 代表 藤井 彩野さん

皆さん、つまみ細工ってご存知ですか?東京都と千葉県で伝統工芸品に指定されている「江戸つまみかんざし」。昔はかんざしとして使われることがメインだったのですが、洋服にも合う、インテリアにも合う、ウェディングにも合うアイテムがあるんです!
今回は、「つまみ細工を日常に」をコンセプトに新しいつまみ細工を発信する、つまみかんざし彩野さんにインタビュー!つまみ細工の魅力に迫ります。

つまみ細工を日常に

つまみ細工とは、どんなものですか?

藤井さん
つまみ細工は、正方形の生地をピンセットを使って折りたたみ細工するものです。
つまみ細工自体の歴史は深く、所説ありますが江戸時代初期に京都の「花びらかんざし」という技法が江戸に伝わったことがはじまりとされています。

藤井さんがつまみかんざしに出会ったきっかけは?

藤井さん
偶然です。本当に。
私は、海外で働くことを夢見て大学に入学しました。大学1年生の頃に語学研修で留学した際に、現地の学生に日本のことを聞かれても何も答えられなかったんです。「海外で働きたい!」という思いが強すぎて、海外の文化にしか目が行っていなかったんでしょうね(笑)。
何も日本のことが話せなくて、悔しい思いをして帰国したのですが、たまたま美容室でつまみかんざしのパンフレットを見つけたんです。それがつまみかんざしとの出会いでした。

学生時代の藤井さん

藤井さん
日本らしいものを知るきっかけになるのでは?という思いでワークショップに参加し、大学を卒業した翌年から作家として活動し始めました。当時は自分が作ったものをかんざし専門店や美容室、雑貨屋さんに売り込んでいましたね。
私つまみ細工を知ったのはつまみかんざしがきっかけだったこともあり、「つまみかんざしを知ってもらいたい」という気持ちで創作活動を始めましたが、今は「この技術を後世に残したい」という気持ちが大きくなってきました。
なので、つまみかんざし彩野では、現代のライフスタイルに合わせた様々なアイテムを作っています。

独学でつまみかんざしの技術を身につけたんですか?

藤井さん
そうなんです。弟子入りも考えたのですが、弟子をとっていないところが多くて…こんなに素敵な工芸なのに、都内でも十数名しか工芸士がいなかったんです。
弟子入りできなかったこそ、違う要素をつまみ細工に取り入れられないかと工夫をしました。学生時代はフラワーアレンジメントを習って、卒業後は作家活動をしながら着物屋でアルバイトと、フラワーアレンジメントの講師の助手をしてをしました。

それだけ色んなことをやっていると、目移りしなかったんですか…?

藤井さん
思わなかったんです。つまみ細工を知ってほしいという思いから始めたことでもあったので、「全てつまみ細工に活かすぞ!」と思って色んなことを学びました。
2016年につまみかんざし彩野を開業しました。今までの経験を全部「つまみかんざし彩野」に注ぎ込み、ちゃんと作品の販路を広げなければ!と決め、つまみ細工一本で活動しています。

つまみかんざし彩野を開業してから、つまみ細工に対する思いは変わりましたか?

藤井さん
それまではかんざしを作ることが好きだったのですが、伝統工芸品製作者に認定されたこともあって、あと100年はこの文化を残したいと思っています。
ただ作って売るだけではなく、作ることに意味を持たせていきたいです。独学で勉強して伝統工芸士になって、つまみかんざし彩野流のつまみ細工になっていると思いますが、私じゃないとできない事もあると思います。
固定概念がないからこそ…私にしか作れないものを作って、後世につまみ細工の良さを残していきたいです。

人とのつながりでできた”チーム彩野”

作品制作は、藤井さんお一人でやられているのですか…?

藤井さん
いえ、作家は現在5名います。あとはweb担当が1名いて、チーム彩野として活動しています。
着物屋で知り合ったり、学生時代のアルバイトの繋がりでメンバーを集めました。メンバーはつまみ細工初心者だったので、私がレクチャーして今ではつまみかんざし彩野の作家として活動しています。作家の中には子育てをしているメンバーもいますよ。
私の検品があまりに厳しく、「鬼の検品」だなんて言われてたなぁ…(笑)

作業を見せていただきました。細かい…

チーム彩野ができて、変わったことはありますか?

藤井さん
ママ目線の商品の提案ができるようになったことと、単純に一人だけではできなかったこなせなかった仕事量ができるようになりました。
ワークショップやイベントなど、外に出る活動が増えてきたことで、どんどんインプットが増えて、視野がより広くなりました。
新しいアイテムやパーツを試してみたり、つまみ細工とは一見関係なさそうな物にも目を向けられるようになりましたね。つまみ細工を進化させるヒントをたくさん集められるようになりました。

普段使いも、ブライダルも。色んなシーンでつまみ細工を使ってほしい

ブライダルのブランドも展開されていますよね!

藤井さん
ENISHI(えにし)は、2017年に発表したブランドです。髪が短くても付けられるウェディング用髪飾りが欲しい、というオーダーで作ったのがきっかけです。HPで作品を公開したところたくさんのお問い合わせをいただいて、ブランドとして立ち上げたんです。ウェディングドレスに合うデザインに仕上げたつまみかんざしで、もちろんひとつひとつ手作業で仕上げています。

藤井さん
ブランド名の由来は、人との縁を意味する「縁(えにし)」。母から娘に…と、着物と同じように世代を超えて使ってもらいたいです。
ENISHI ブランドサイトはこちら

他にも、普段使いしたくなるアイテムがたくさんありますね!

藤井さん
そうなんです。江戸時代からつまみ細工は、かんざしとして女性の髪を彩ってきましたが、洋服文化が定着した今では、かんざしは晴れの日につけるものというイメージが強いと思います。
ピアスやイアリングなど、洋服でも和装でも、晴れの日じゃなくても使える、普段使いができるアイテムを作っています。

今後の目標を教えてください!

藤井さん
昔はつまみかんざし自体が日常のアクセサリーだったんですよね。現代でもつまみ細工を日常に使ってもらえるようにしたいです。いかにライフスタイルアイテムに落とし込むかを試行錯誤して、どんどん身近なものに繋げていきたいです。
藤井さん
また、チーム彩野は家庭を持つ人が多いこともあって、女性の働き方の選択肢を増やしたいという思いもあります。女性って結婚や出産で仕事ができなくなってしまったり、思うような働き方ができないこともありますよね。つまみ細工は自宅でできるので、安定した、自分のライフスタイルに合った仕事になるんじゃないかと思っています。
つまみ細工も働き方も、試行錯誤しながら今の時代に合うスタイルを作っていきたいです!

取材を終えて

日常使いできるアイテムをつくりながら、働き方の選択肢も作る…チーム彩野は、女性の毎日を彩るアイテムだけでなく、女性の生活も充実させる方法を探し続けていました!
つまみかんざし彩野の公式HPでは、思わず「かわいい!」と言ってしまうような、乙女心をつかむアイテムがたくさん紹介されています。皆さんも是非、普段使っているアイテムにちょこんと可愛らしいつまみ細工を取り入れてみては?

【今回お話を伺ったのは】
つまみかんざし彩野 代表 藤井 彩野さん
お問い合わせメールアドレス:inquiry@kanzashi-ayano.com
つまみかんざし彩野 公式ホームページはこちら
ENISHI 公式ホームページはこちら
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