シンプルがやっぱりおいしい。粋でおしゃれでオトナな空間、ウエストでティータイムはいかが?

2019 / 02 / 27
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銀座ウエスト 代表取締役社長 依田龍一(よだりゅういち)さん

昭和22年から約70年間、「シンプルで飽きないおいしさ」を届け続けている洋菓子店があります。
銀座ウエストの代表取締役 依田龍一さんに、ウエストの変遷とおいしさの秘密、そして人気メニューの誕生のきっかけを聞いてきました!
今回はリニューアル店舗の青山ガーデンにて取材させていただきました。

スタートはレストランだった

オープンした当初の“ウエスト”はどのようなお店だったのですか?

依田さん
昭和22年、“ウエスト”が銀座にオープンした当初はコース料理を出すレストランでした。
なぜレストランとしてオープンしたかというと、当時の社長であった私の父の叔父が、豪華客船でベーカーの仕事をしていました。
その豪華客船に叔父の友人の腕の立つシェフがおり、二人の力を借り、豪華客船でいただくようなフルコースのディナーを銀座のレストランで出すことになりました。

なぜ“ウエスト”という名前になったのですか?

依田さん
今も地名として残っているのですが、銀座の本店がある場所が昔は西銀座と呼ばれている場所であったため西を英語にし、お店の名前にしました。

そうだったのですね!オープン当初はお客様にご好評いただき順調だったのですか?

依田さん
いえ。そうでもなかったんです。昭和22年は終戦直後で「贅沢はいかん」という都の条例から、コースで1000円、今でいうと約5万円のメニューを出していたウエストはレストランの部門を変更せざる終えない状況になってしまいました。

そんな中、シェフが「そんな安い金額で自分の料理は出せない」と辞めてしまったのです。そこで喫茶へと転身をしました。

当時の状況が関係していて、今の喫茶が出来上がったんですね。

依田さん
そうです。レストランもそれなりにお客様に知っていただけていましたが、製菓の部門を残して喫茶として再スタートしました。

当時は、家にオーディオがある時代ではなく、音楽を聴くとなると実際にオーケストラを聴くか、ラジオで聞くかという時代でした。そのため「音楽喫茶」と呼ばれる、お店で音楽が聴ける喫茶店が多くありました。
銀座ウエストでも、お客様のリクエストに応じてレコードを流し、心地よい音楽と一緒にコーヒーやケーキを提供していました。
当時の話を聞くと、レコード係と呼ばれる、レコードの前に常に立って音楽が途切れないようにレコードを曲目に沿って流す人がいたと聞いています。

当時は曲目が決まっていたんですか?

依田さん
はい。当時は一週間分の演奏プログラムを載せた用紙を、新橋や有楽町の駅に置き、それを見た人が「この日にこの曲が聴けるから…!」と喫茶に来ていたようです。今は「風の詩」として、お客様の投稿を載せていますが、当時は「名曲の夕べ」という名前で曲目の紹介を行っているものでした。

シンプルにこだわる中に個性を出す

商品に対してこだわっている部分はありますか?

依田さん
商品に対しては、シンプルという点にとにかくこだわっています。材料本来の味を引き出すために、着色料や添加物、フレーバーは一切使っていません。
また、一部機械を使っていますが、基本的には手作りで作っています。生地をこねたり、リーフパイの模様を描くのも手作業です。

生地をこねるのまで、手作りで行っていたのですね…!

依田さん
そうです。機械を使わないというよりは、ウエストで扱っている材料の生地だと機械を使えないというのが正しいですね。
機械にのせると少し生地を固くしなければならないのですが、味が変わってしまうので、大変ですが手間をかけて手作りで行っています。

全てをオートメーション化すれば、寸分狂わない商品ができるかもしれません。それはオートメーションで作る良い点だと思います。ただ、それでは味気ないんですよね。
例えば、先ほどのリーフパイも、線は職人が入れているので全く同じものはありません。そこに職人の個性が出て、味になっていくのだと思っています。

美味しいと感じる部分にそんな思いが込められているのですね。

依田さん
私たちは、東京の銀座で創業して、その土地で様々な変遷を見てきました。
東京、銀座の良さって何だろうと考えた時に、「ごてごて飾らない」「粋」なところが東京・銀座の良さだと考えています。私たちウエストもそんな、「シンプルさの中に本物の価値を入れる」ということを意識しながら商品をお客様に届けています。
そうしてお客様に「ウエストの商品は間違いない」と言っていただけることが本望です。

ホットケーキ


依田さん
この商品が実は、知人に「美味しいホットケーキを作ってみてよ」と言われたことがきっかけだったんです。
私自身ブームになるのをあまり好んでおらず、せいぜいこの商品も2~3年かなと思っていたんです。
しかし、気づくと1番の人気メニューになっていました。

ここまで人気になった理由は何だと思いますか?

依田さん
1番はやはり、シンプルだったからだと思います。上に何ものせずとも、生地だけで美味しく、ウエストでしか食べられないホットケーキが提供できていると思います。

白いご飯やみそ汁に飽きないのと一緒で、ホットケーキも本当にシンプルなものは食べ飽きないのだと思います。

お茶を飲みながらほっこり

「風の詩」について教えてください。

依田さん
これを始めたきっかけは、著作権の関係で店内でプログラムを決めて曲を流すことができなくなったことが関係しています。

たまたま先代の友人であった、小説家の林芙美子さんから「私が寸評を書くから、お客さんから詩やエッセイを募集しててみたのせてみたら」という声があり、風の詩がスタートしました。
今では、長年やっていることもあり毎週50~60篇の応募が寄せられます。

詩の選定どのように行っているのですか?

依田さん
ウエストに関わるものはあえて、載せていません。皆様のひとつの表現の場として、お客様がお茶を飲みながらほっこりしていただけるようなものを選んでいます。

取材を終えて

普段何気なく食べている洋菓子が、手作りだった時ってなんだかうれしいですよね。
今回依田さんの計らいでホットケーキをいただきましたが、どこか懐かしく、でも飽きのこない、また食べたくなるような味の印象を受けました。
ステキな空間で、シンプルにこだわった洋菓子を食べられるウエストに皆様も一度訪れてみては?

【今回お話を伺ったのは】
銀座ウエスト
依田龍一さん
本社 東京都中央区銀座7-3-6
店舗情報はこちら
お問合せお問い合わせフォームはこちら
銀座ウエストのHPはこちら

ライター・カメラマン/小宮しほり(しほりん)

都会育ちのミーハーガール!スキマ時間はひたすらインスタ。でも好きな食べ物はカリカリ梅。
WIZOOM編集部の末っ子しほりんです!

【小宮しほり(しほりん)】の記事一覧

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