恋する絵描き、福井伸実さんの考える恋のパワーって?

2018 / 09 / 12
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福井 伸実(ふくい のぶみ)さん

「ゲスの極み乙女。」の人気キャラクターのゲスくんを生み出したり、「さめざめ」の笛田さおりさんとユニットを組んでいることで有名な福井伸実さん。彼女はアーティストのCDジャケットやグッズのデザインを制作しながら、“恋する絵描き”としても活躍中。
恋する絵描きってどういうこと?気になった編集部ひーちゃんは、福井伸実さんにインタビュー!福井伸実さんの描く作品についてはもちろん、「恋をすること」について深く語り合ってしまいました…

ゲスくん誕生秘話はこちらの記事から!

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恋の盲目さが、絵を描くパワーになる

「恋する」絵描きとは?

福井さん
「恋する絵描き」には、ふたつの意味があるんです。ひとつは恋や愛をモチーフにして、恋や愛から生まれる「愛されたい」「愛したい」といった感情を表現していることです。
福井さん
もうひとつは、絵を描くことに恋をしているということ。私は大学を卒業して、環境にも恵まれてそのままフリーで絵を描いているのですが、絵を描き続ける中で、孤独感や無力感を強く感じることがあったんです。それでも小さい頃から絵を描くことが好きで、「好きだ」という気持ちだけで、ここまで絵描きを辞めずに続けてきました。

「恋を描く」と「絵を描くことに恋をする」の二重の意味があるんですね…

福井さん
そうですね。私は絵を描くこと自体に、恋をする盲目さや情熱を持っていたいという思いで「恋する絵描き」を名乗っています。

女の子の絵はいつから描き始めたのですか?

福井さん
小さい頃から絵を描くのが好きで、女の子の絵は、高校生ぐらいからずっと描いていました。

女の子を描く理由は何ですか?

福井さん
もともと、自己投影できる絵を描きたいという思いがありました。そこで、共感しやすい、気持ちが分かるということから女の子を描くようになりました。逆に、男の子の気持ちは分からないので描けないです…(笑)。

女の子を描くときに、モデルとする人はいるんですか?

福井さん
私の絵は、自分の中から自然と出てくる感情や思いを表現する存在なので、ある意味自分がモデルであることもあります。
街で、「可愛いな」「いいな」と思った女の子を見かけた時は彼女をモチーフに絵を描くこともあります。

「いいな」って思うのはどんな人ですか?

福井さん
とても気の強そうな女の子が弱っていたり、辛そうにしている女の子も「いいな」って思います…その時の状況によって印象に残る女の子は違うので、特に「こんな人!」というのはないですね。

恋をしている人が、愛おしい

福井さんのように絵に恋をする人もいれば、異性に恋をすることもありますよね。福井さんにとって“恋をすること”の魅力は何ですか?

福井さん
やっぱり、恋をしていたり何かに夢中になっている状態って特殊だと思うんですよね。その時の「この人のためなら何でもできる!」というエネルギーは魅力的です。

私、ずっと何かに熱中した経験があまりなくて…進学や環境が変わると、習い事や趣味を諦めちゃうんですよね。

福井さん
分かります。生活環境が変わっても何かに打ち込めるパワーってすごいですよね。私もどちらかと言うと同じタイプで、女の子をずっと描いているのですが、何かに打ち込める人や恋愛に夢中になれる人を、「すごいな」「良いな」って一歩引いて見ちゃうことがあるんです。

え、そうなんですか?

福井さん
そうなんです。でも、一歩引いて見るからこそ、より愛しいんです。恋愛に狂っている子とか、本当に魅力的で愛しいと思います。だから絵に描きたくなっちゃいます。

女の子を描くときに意識していることは?

福井さん
「曖昧さ」かな。何かを伝えたいというよりも、そこにある絵を見て誰かが共感してくれることを大切にしています。シーンを限定しすぎない等、絵に余白を持たせるようにしています。同じ絵を見ていても、人によって印象に残る部分や、感じることは違うと思います。見る人の想いがあって初めて、その絵が成立するような形にしたいです。

20代のうちにやっていてよかったと思うことは何ですか?

福井さん
何でもやってみること、ですね。私は油絵科卒業で、デザインをそこまで勉強しなかったんです。でも、CDジャケットのイラストやゲスくんのお話が来た時も、自分ができることを最大限落とし込むようにしてきました。そうやって何かに挑戦することは、自分を成長させてくれたり、新しい繋がりを呼んでくれると思います。

逆に、後悔していることは?

福井さん
私の場合は、自己肯定力が低かったこと。学生の頃は仕事を少しずつもらっていたこともあって、何でもできる気がしていました。でも、卒業して社会に出た時、そういった全能感が削られていってしまいました。

学生時代の福井さん

確かに、学生の頃は何とかなるっていう謎の自信があったし、実際何とかなっていました…

福井さん
そうですよね、でも社会に出ると自分よりもできる人はたくさんいますし、できないことの方が多くなっちゃうように感じませんか?それでも立ち止まらずに自信を持ち続けることは、大変だけれど大事なことだと思います。

今後、どんなことをやりたいですか?

福井さん
本の表紙を描いてみたいです。絵を描き続けたいという思いはあるので、どんな形であれ絵を描き続けることは今後の目標です。これからも、絵を描くことに恋をし続けたいです!

取材を終えて

「恋する絵描き」とは、恋や愛を描くだけでなく、絵を描くことに恋をしている絵描きさんのことでした。
今回福井さんとお話をさせていただいて、福井さんの人柄や絵に、より一層惹きつけられました。何かに恋することは、人を惹きつけるパワーがあるんですね!福井さんのように、何かに恋をし続けられる女性でありたいなと改めて感じた取材でした。

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