20代、いろいろやってみたけれど、「本当にやりたいことって何だろう?」私の答えと、起業するということ。

2018 / 08 / 24
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株式会社イトバナシ 代表取締役社長 伊達文香(だてふみか)さん

「20代のうちからキラキラしてる人ってどんな学生時代を送って、社会人になった後にどんなことしてるんだろう?」そんな編集部の興味から、今回お話を伺ったのは、インド刺繍を使ったアパレルブランド「itobanashi」代表の伊達文香さん。
留学やビジネスコンテストでの受賞などの経歴を持つ彼女ですが、どんなことを考えて学生時代を過ごしてきたのでしょう?起業した後の現在についてもお話を聞いてきました。

伊達文香さんのプロフィール

1991年10月8日生まれ。26歳。

幼少期より服好きの両親の影響で服に囲まれた生活を送り、大学入学後インドでのスタディツアーに参加。
大学在学中は震災支援等のボランティアやファッションサークルでの活動に精力的に取り組み、大学院進学後に、トビタテ留学JAPAN2期生としてインドに半年間留学。
その際に実施した現地NGOとのファッションショーの経験を元に、インドの刺繍生地を用いた衣服のブランド「itobanashi」を設立。

2015年度 キャンパスベンチャーグランプリ中国大会ビジネス部門最優秀賞
2017年度 社会起業塾イニシアティブ塾生
2017年9月 株式会社イトバナシ設立

糸から始まるお話

「itobanashi」のコンセプトを教えてください。

伊達さん
「itobanashi」というブランド名には、「糸から始まるお話」という意味が込められています。いろんな人が関わって、ひとつのお洋服が出来上がるのですが、「刺繍職人から洋服を手に取るお客様までがストーリーの登場人物としてきちんと登場できるようなブランドでありたい」と考えてつけた名前です。
伊達さん
目指すビジョンは、「作る人と使う人の生活を豊かにする」ことです。
私たちは、すでに刺繍職人としての技術をしっかりと持っている人たちが、自分たちの技術をより高めていけるようなものづくりを目指しています。それが、お客様の喜びにつながればいいなと思います。使う人にとっての機能性やデザイン性はもちろん、「作る人と使う人の生活を豊かにする」ことを、itobanashiでは「途上国のすばらしい刺繍の技術を世界に広げる」というミッションとして捉えています。

プロダクトができるまで

実際に私たちの手にプロダクトが届くまでのストーリーを教えてください。

伊達さん
プロダクトの刺繍には、インドで手紡ぎされた糸を使っています。
伊達さん
いま扱っている刺繍はアリ刺繍、チカン刺繍、カンタ刺繍の3種類です。それぞれの刺繍には産地があり、刺繍に使う糸や布は、その生産地で作られているものをそのまま使っています。現地の土地に根差した、1,000年以上続く伝統的に受け継がれている素材を採用しています。
伊達さん
刺繍をする際には下絵が必要になるので、まずは「ブロックプリント」という木版の職人が素材に版を押していきます。
そのうえで、木版のデザインに沿って刺繍職人による刺繍が施されます。各地のitobanashi提携工場で、それぞれ約10人の職人が刺繍をしています。誰が刺繍を縫ったのかは、それぞれの製品のタグに明記され、使い手に伝わる工夫をしています。
伊達さん
私自身、インドの伝統的な刺繍が大好きです。新作は、私がデザインを決めていくこともあれば、現地を訪問した際に職人さんと話し合って、デザインを固めていくこともあります。
刺繍のデザインは職人がアイデアを積極的に出してくれることも多いですが、色に関しては、日本のお客様の声を反映させています。
伊達さん
日本に届いた生地は、パタンナーがデザインをもとに型紙を引いていきます。
デザインが落とし込まれた型紙をもとに、東京・大阪・広島・奈良の全国4か所の提携工房が、それぞれ得意とする型紙からプロダクトに仕上げます。

繊細で1枚1枚異なる手刺繍の生地を扱うには、大変な手間がかかりますが、どの工房も「日本のものづくりを担う」という熱い想いを持たれており、少人数で丁寧に縫製を行ってくださいます。
そして、サンプルをそろえて展示会を開き、注文を受けて生産を進めていきます。お客様それぞれに合うサイズに直して、お客様のもとにプロダクトが届きます。

itobanashi展示販売会(2018AW/奈良)のようす

たくさんの人が携わってお洋服が出来上がるんですね!
デザインするときに大切にしていることは何ですか?

伊達さん
職人のものづくりが伝わるように、手仕事の風合いをしっかり残すことを大切にしています。
服は、着てもらわないと意味がないと思うので、「日常のなかで着られる特別な一着」をデザインのコンセプトに、デザイン性を高めていくことに重きを置いています。刺繍や色をしっかりと使っているぶん、派手なシルエットというよりは、オーソドックスで長年愛用できる、基本の形を採用しています。

■次ページ:ブランド「itobanashi」ができるまで

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ライター・カメラマン/中村愛理(あいりーん)

奈良生まれ奈良育ち、カレーとお寺マニアな“WIZOOM編集部の母”、あいりーんです!
記事もカレーもピリッとスパイシーに。ちょっとパンチのある情報をお届けします!

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