水面に浮かぶ異空間。謎多き屋形船の世界に潜入してみた!

2018 / 08 / 10
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

舟宿小松屋 屋形船東京都協同組合 理事長 佐藤 勉(さとう つとむ)さん

花火やお花見シーズンになると、よく目にする屋形船。見たことはあっても、乗ったことはない人の方が多いのではないでしょうか?今回、謎多き憧れの屋形船について調査するため舟宿小松屋の親方でありながら、屋形船東京都協同組合の理事長も務める、佐藤さんにお話を伺ってきました。

武士も乗っていた屋形船

佐藤さん
東京における屋形船の始まりは、江戸時代までさかのぼります。当時、柳橋は料亭街で川沿いに料亭が軒を連ねていました。それぞれの料亭から延びる桟橋に船を横付けて、「舟遊び」として、お客様と芸者を乗せていたようです。

地位のある武士や豪商、大名向けの遊びとして親しまれていました。投網を打って、その場でとった魚をさばいて天ぷらにして提供していました。その名残があって、現在でも屋形船の料理では天ぷらが定番になっています。時代は流れて、川の氾濫を防ぐためにコンクリートの護岸壁ができたことで、料亭の桟橋に横づけることは難しくなりました。更に、高度経済成長期に大量の工場排水が隅田川に流れたことで、臭いがひどくなり、お客様が減ったことで料亭も屋形船も店を閉めていきました。

いつ頃、屋形船は再開したのですか?

佐藤さん
昭和52年に料亭の女将さんが、川の水が綺麗になってきたことをきっかけに、「屋形船を出してもらえませんか?」と舟宿小松屋に提案があり、再開を決めました。時代が変わったことで、正式に、国土交通省から旅客不定期航路事業者として、認可を受ける必要がありました。まず認可を受けることから始まり、正式に屋形舟第一号として、舟宿小松屋に認可がくだり、現代の屋形舟の文化が始まりました。その後、昭和60年代に認可を得る舟宿が増えてきて、屋形舟が広まっていきました。

屋形船の裏側

屋形船は金額が高いイメージがあります。高貴な方向けのものだったという、歴史的な背景に関係はあるのですか?

佐藤さん
歴史的な背景は関係ありませんよ。しかし、しっかりとした理由があるんです。例えば、隅田川の花火大会の日に屋形船の値段が上がる理由の1つは、隅田川花火実行委員会に船の入場料を支払っているからです。

川に船を出すためには入場料が必要なんですね。知りませんでした。

佐藤さん
船だからといって誰でも入っていけるわけではないんですよ。花火大会の日は沢山の屋形船が隅田川に出るので、安全面の確保のためにも入場料が必要になります。また、通常は2時間半ほどで船宿に戻ってくるのですが、花火の日は16時に入場が始まって18時までに船を固定させるという規約があります。花火が終わって帰ってくるまでに通常の倍以上の時間を要します。拘束時間と、船舶免許を持っている人が二人以上乗船しなくてはならないという規制から、通常より人件費もかかってきます。このことを踏まえると、決して値段設定が高くはないんです。

屋形船での過ごし方

屋形船の楽しみ方を教えてください。

佐藤さん
船に乗って海上からしか見れない景色があるので、のんびりとした非日常な雰囲気を楽しむことができると思います。自分たちが貸し切った空間を自由に楽しんでいただくことが1番の楽しみ方です。

何人から貸し切りできますか?

1 2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

PICK UP