【前編】弱みは強みとワンセット!コンプレックスを武器にしよう

2018 / 05 / 25
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デジタルハリウッド大学大学院 デジタルヘルスラボ・ファッションテックラボ 守矢 奈央さん

皆さんは、「自分のこういうところが嫌いだな」と思った経験はありませんか?
仕事で何か失敗をしてしまったときだけでなく、普段の生活の中でも自分のコンプレックスは見えてきますよね。
でも、自分のマイナスなところだけに注目していても楽しくない!では、自分のコンプレックスとどう向き合えばいいのでしょう?
そこで編集部は、掌蹠多汗症(局所多汗症)と向き合いながら多汗症患者さんに特化した靴下「汗足」の開発をしていらっしゃる、デジタルハリウッド大学大学院 デジタルヘルスラボ・ファッションテックラボの守矢さんにお話を伺ってきました!

局所多汗症とは
手のひらや脇など、体の一部に多量の発汗が見られる疾患。
原発性と外傷や腫瘍などの神経障害による続発性局所性多汗症がある。

なんと守矢さんは、多汗症で悩む人にファッションという側面から力になりたいという思いで大学4年生の12月にいただいていた内定を断り、大学院への進学を決意されたんです。一体どんな方なんでしょう…?今回は前編として、これまでの守矢さんご自身の経歴についてお話していただきます!

守矢奈央さん
出身:東京
デジタルハリウッド大学大学院2年生 デジタルコンテンツ研究科 デジタルコンテンツ専攻
デジタルヘルスラボ、ファッションテックラボ所属
ファッション×医療×テクノロジーの研究をしている。

ファッション×医療×テクノロジーの研究

デジタルヘルスラボではどんな研究をされているんですか?

守矢さん
私は医療とファッションを掛け合わせたメディカルファッションの研究をしています。
デジタルヘルス自体は、医薬品や医療機器では解決がしきれない医療の課題をテクノロジーを用いて解決する分野ですね。守矢さん
最近だとオンライン診療に関する勉強会や、google homeを使って薬剤量を一瞬で答えるAIアプリの開発、大腸ガン啓発のための腸内細菌擬人化ゲームアプリの開発、体内時計に目を向けた睡眠障害のソリューションの開発をしている学生など…それぞれ課題解決意識を持って幅広く研究しています。

学校外での活動はどういったことをされていまか?

守矢さん
昼間は白衣や手術着の開発をしている会社でインターンをしていて、InstagramなどSNS運用・プロモーション周りなどを、実務を通して勉強しています。インターンをしながら企画をさせていただく機会もあり、私はそこでイラストレーターの方とコラボして、“ファッションとしての白衣”のコーディネートイラスト作成など、クリエイティブの企画を行っています。

今のインターン先を選んだ理由は何ですか?

守矢さん
生地の開発、機能・デザイン面にとてもこだわりながら、医療従事者の日々のモチベーションを上げるプロダクトを創っている会社なので、自分のやりたいことに通じるものがあると思ったからです。
当時はインターンの募集を大々的にはしていなかったのですが…(笑)どうしてもここでインターンがしたくて会社の問い合わせフォームから直談判しました。

挫折経験が人生のターニングポイント

大学入学までは何かアパレル系の勉強をされていたのですか?

守矢さん
いえ、そんなことはないです。私は4歳から18歳までクラシックバレエをやっていたんです。とにかくバレエ一本の生活をしていたのですが、高校3年生の時に大きなけがをしてしまいドクターストップでバレエができなくなってしまったんです。その時に気持ち的にも立て直すことが難しく、プロへの道を諦めました。今思うとここが私の人生の転換期でした。

そこからデジタルハリウッド大学へ入学を決めた理由は何ですか?

守矢さん
バレエできなくなってしまった時、祖母がアキレス腱を切ってしまい看病に行っていたんです。その時に祖母と今後について話していました。そこでわかったことが「自分はファッションが好き」だということです。
小さい頃からコレクションブランドのドキュメンタリーを見ることが好きで、デザイナーやクチュリエなど服を生み出す裏方の人々にすごく憧れを抱いていました。
通っていたバレエ教室で年1回の発表会があったのですが、その時に先生のお母様が衣装を一人ずつ作ってくれたんです。ただ皆同じ衣装ではなくて、揃っているように見えても細部は違うもの、その人の個性を表せるものを作ってくれたのがとても嬉しくて、毎年ワクワクしながらアトリエでフィッティングをしていたのを今でも覚えています。

服飾の専門学校への進学は考えなかったんですか?

守矢さん
もちろん服飾の専門に行こうと考えたこともあったんですが、時代の流れを考えた時に「今から勉強することではない」と思いました。テクノロジーの部分からファッションというものにアプローチができるのではという思いからデジタルハリウッド大学を選びました。一種の懸けのようなものですね。守矢さん
デジタルハリウッド大学は1学部1学科で、専攻を絞らず自由に選択でき、躓いたとしても方向転換が出来るのも選んだ要因の一つです。まさかこの場所に6年通うとは当時全く想像もしていなかったのですが(笑)、自分のコンプレックスを解決するというところに立ち返り、医療とファッションを掛け合わせたテーマを研究しています。

大学に合格してから入学までは何をしていましたか?

守矢さん
高校の文化祭やファッション団体を掛け持ちしていて、バンド活動もやっていました。高校生活を楽しんでいましたが、振り返ると本当にこの進路で良いのか、早く決まった分、悩んだことも多かったですね。

多汗症と付き合いながら過ごした大学時代

大学生時代はどのように過ごしていましたか?

守矢さん
1~2年の間で卒業単位をほぼ取っていたので学校には週3日ぐらいのペースで行っていましたね。
大学生時代はグラフィックデザイン、動画編集の勉強をしていました。実際は突出してそういった作業が得意な訳ではなく、能力も知識も人並み程度だなと思っています。

大学生時代特に力を入れていたことは何ですか?

守矢さん
アパレルのアルバイトに力を入れていました。週3~4日で8時間勤務が基本でした。
大変だったことは店舗で扱っている商品がハイブランドだったので、商品の扱いが大変でした。私は手袋をしていても汗がにじんでしまうので、商品が触れないこともよくありました。
商品を包む作業は薄紙などを触らなければならないため、多汗症である私は異常な発汗によって紙が破れてしまったりなど本当にハードルが高かったです。発汗がひどい状態の時は他のスタッフに代わってもらっていました。

「同じ悩みを持っている人の力になりたい」その一心だった

内定をすべて断って大学院へ進学した理由は何ですか?

守矢さん
大学の卒業制作で、下着縫製工場にジェンダーレスなアンダーウェアを作りたいと相談したところ、快く協力して頂くことができ、実際に販売することが出来たんです。これも課題解決意識のある作品制作だったなと思います。その卒業制作をきっかけに大学院へのお誘いをいただきました。
実際に内定をいただいていた会社はアパレル業界だったのですが、イチからまた販売をするのもちょっと違うなと思ってモヤモヤしていた時に、自分には解決されていない問題があることに気付きました。それが多汗症です。そこから自分が抱えていた自分がずっと抱えていた「多汗症」という最大のコンプレックスに向き合って、課題解決をしていきたいと思ったんです。守矢さん
販売をするというよりも、就活中に自分を分析している中で自分の中でずっと抱えていた「多汗症」という最大のコンプレックスに向き合って、課題解決をしていきたい、当事者目線で日々の生活に必要なプロダクトの開発をして同じ悩みを持つ人に届けたいと思い、大学院への進学を決めました。

内定をすべて辞退するってなかなかの勇気がいりますよね…

守矢さん
私は「悩みを解決したい、同じ思いを抱えている人の力になりたい」という、ただそれだけの思いで決断しました。
デジタルヘルスラボが同時期にすでに立ち上がっていて、医療系の学校に行かなくても医療の知識が得られる点や、医薬品で解決できないものを解決するという点が自分と合っていると感じて進学を決めました。
内定は3ついただいていたんですが、そもそも受けた企業数も4~5社とかなり少なかったです。受けたいところも少なかったですし「周りが就職活動をしているから自分もしているけれど、就職活動をする意味は何だろう?」と思っていました。

就職活動をすること自体に疑問を抱いていたんですね。大学院に合格して、進学するまでは何をしていましたか?

守矢さん
作りたいものはたくさんあったのですが、とにかく多汗症の人のために何を作るかを考えていました。一般の人にも間口が広がるものは何だろう?ということを、動画配信アプリの企業でインターンをさせていただきながら考えていました。
医療分野をどこまで勉強すればよいのか分からず不安でしたが、「入学後にしっかり勉強しよう」と思っていました。

取材を終えて

守矢さんは自身の多汗症と向き合いながら、常に「どうすれば多汗症の人の力になれるのか」という課題解決意識をもって学生時代を過ごされていたんですね。
「多汗症の人の力になりたい」という強い思いから大学院への進学をするという選択は、同じ悩みと向き合ってきた守矢さんだからこそできたものだと感じました。
次回は後編として「athe」発足までの経緯やコンプレックスとの向き合い方についてをお伝えします!

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【今回お話を伺ったのは】
デジタルハリウッド大学大学院 デジタルコンテンツ研究科デジタルコンテンツ専攻 守矢 奈央(もりや なお)さん
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